Wed

02

Jan

2013

Q12. ビームトレーシング、円錐トレーシングは、領域サンプリングではありませんか?

A12(高桑) ビームトレーシングは、視線を頂点とする四角錐とポリゴン、円錐トレーシングは、視線を頂点とする円錐とポリゴンまたは球の交差判定を行う手法です。しかしこれらの手法は、レイトレーシングが提案されたごく初期に提案され、”レイ数>>オブジェクト数”という関係を前提にしたアルゴリズムです。現在のプロダクションワークおいては、アバターに代表されるように”オブジェクトサイズ<<ピクセルサイズ”という状況となり、ピクセル内の高周波成分をいかに取り扱うかが議論の対象となっています。大半が高周波成分で構成されるオブジェクト環境においては、ビームトレーシング、円錐トレーシングは、結局、ポイントサンプリングであるレイトレーシング手法に収束してしまい、アルゴリズムが単純なレイトレーシングに優位性があります。MicroPointは、レイトレーシングで扱える高周波オブジェクト(1億=100millionポリゴン程度)限界を超え、100億=10bilionポリゴンのレンダリングを実現することを目標に設計されています。

0 Comments

Thu

30

Aug

2012

Q11 How to Question in English?

A11 (Takakuwa) Please Access CG Society MicroPoint thread.

0 Comments

Thu

16

Aug

2012

Q10 MicroPointは、ハードウェア化できますか?

A10 (飯倉) ラスタライザとVRAMの構造を変えれば、ハードウェア化は可能と推定されます。

0 Comments

Sun

12

Aug

2012

Q9. MicroPointでは、高周波成分の幾何情報を無視しているため、高周波成分BIASが発生するのでは?

A9 (高桑) はい、発生します。しかし、「BIASの発生=レンダラの欠陥」この前提こそが誤りです。音楽の世界では、可聴域以上の周波数は、フィルタリングされ除去されます。96KHzオーバーサンプリングというのは、ハードウェア実装で発生する折返しノイズを防止するためで、本質的には、可聴域の2倍の周波数でサンプリングすれば充分です。同様に、映像の世界でも、表示解像度に対して、縦横2倍の解像度でサンプリングすれば充分な筈です。にも拘らず、「1ピクセル辺り10000回サンプリングしました」とかいう主張が、恥じることなく現在も繰返されています。

 非常に単純な例を取上げます。”サブピクセル内に高周波成分のオブジェクトA,Bが存在する”と、仮定します。MicroPointでは、サブピクセル内の幾何情報が無視されるので、輝度値の計算は基本、A+Bです。一方、幾何情報を正しく求めた場合、①Aの後ろにBが完全に隠れる ②AもBも全体が見える ③Aの後ろに一部だけBが隠れる ④・・・・という具合に、それぞれのケースで輝度値の計算方法が変化します。1フレーム内のレンダリングに限れば、幾何情報を正確に扱うことに意味があるかもしれません。が、複数フレームのレンダリングでは、カメラやオブジェクトの移動に伴いA、Bの関係は不規則に変化します。結果、アニメーションではストロービング、立体映像では、左右の輝度の相違といった様々な問題を引き起こします。詰まるところ、古典レンダリングでは、これらを複雑なフィルタリング処理により誤魔化します(詰ませたつもりが、千日手)。多少複雑なケース。オブジェクトABCDEFがサブピクセルに存在しても、MicroPointでは、輝度値=A+B+C+D+E+Fとして扱われるのに対し、古典レンダリングでは収拾がつかない組合わせを考慮する必要があります。

 更に自然界では、幾何的な可視/不可視と、実際の可視/不可視は一致しません。AがBを完全に隠していても、Bが物凄い輝度を持っていれば、空気の存在する世界ではスキャタリングによりBが可視になります(極論すれば銀河の後ろに隠れた銀河も重力レンズ効果で可視だったりします)。MicroPointでは、サブピクセル内で幾何情報をもたないオブジェクトを、”サブピクセルスキャタリング”として捕らえ、一貫性のある手続きにより処理します。現代レンダリングのMicroPointでは、最近の論文で頻繁に取上げられる”BIAS VS NOISE”の議論は、不毛ということになります。

 

1 Comments

Fri

03

Aug

2012

Q8 Do you have any English Documents?

A8 (Takakuwa)

You can read the concept of MicroPoint in English.

Abstract in English.

and You can read MicroPoint first Paper in English.

 

0 Comments

Mon

30

Jul

2012

Q7 MPBSは、点光源以外にも適用できますか?

A7 (高桑) MPBSの現在の実装は、点光源を原点とするスクリーンへオブジェクト投影することで実現しています。そのため光源の画角は制限され、点光源が全周に影響を及ぼすことはありません。勿論、Shadow Mapping for Hemisphericaland Omnidirectional Light SourcesHemicubeで、提案されたParaboloidやHemicubeスクリーンへの拡張は可能です。一方、hemicube-rendering-and-integrationなどでも検討される通りこうした手法は、各種アーティファクトや影形状の歪など様々な問題を内在しています。こうした問題を本質的に解決するため、MPBSの次の実装 ー MicroPoint Based General Light ー では、スクリーン投影に依らない汎用的手法を導入する計画です。

0 Comments

Fri

27

Jul

2012

Q6 Shadow Mapとの違いはなんですか?

A6 (高桑) SMでは、まずLS上にオブジェクトが投影され、光源座標系のZ値(Deep SMでは、全Z値)が保存されます。次のステップで、オブジェクトはCSに投影され、カメラ座標系のZ値が保存されます。このZ値は、カメラ座標ー光源座標変換され、LSに保存されたZ値と比較され影か否かを判定します。

 一方、MPBSでは、CSで定義されたすべてのMPを含むワールド座標空間のPFが、LS上のMPに変換されます。

 生成された”CS-MPーPFーLS-MP”リンクの結果、影か否かの情報は、直接、CSのMPから参照されます。そのため、MPBSでは、SMで生じるLSとCS解像度、座標系の相違に関連するアーティファクトが発生しません。

SM:Shadow Map

MPBS:MicroPoint based Shadow

LS:光源スクリーン (光源座標系で定義されるスクリーン)

CS:カメラスクーン (カメラ座標系で定義されるスクリーン)

MP:マイクロポイント

PF:ポリゴンフラグメント(ワールド空間のポリゴンを分割したポリゴン片)

 (説明の続きがあります↓)

Read More 0 Comments

Mon

23

Jul

2012

Q5 Surface Splattingとの違いはなんですか?

A5 (高桑)Surface Splattingの論文に、EWAフィルターによる格子模様のレンダリング画像があります。ソース画像が既にボケている理由には言及しませんが、EWAのレンダリング画像は、ソース画像に対し明らかにボケています。一方、MicroPointの格子模様サンプルを見れば分かる通り、エッジのボケはありません。MicroPointでは、オブジェクト空間からスクリーン空間への変換に際し、一切のフィルタリングを行わず、ピクセル領域における正確なオブジェクトの占有率が求められます。その後、スクリーン空間の高周波成分(占有率100%未満)は低周波成分に正規化(占有率100%)され、レンダリングされます。その結果、ピンホールカメラのようなシャープな画像を得ることができます。

2 Comments

Mon

23

Jul

2012

Q4 何故、高調波のエイリアシングが起らないかが俄かにわかりません。染谷-シャノンの標本化定理に挑戦しているって感じですね。

A4 (高桑) MicroPointでは、高周波成分は、低周波成分に正規化されます。従って、標本化定理の制約を受けません。MicroPointのWEBページ(Origin)から辿ると、2004年に書いた、MicroPointの原理を見ることができます

0 Comments

Mon

23

Jul

2012

Q3 スーパーサンプリングせずに、その効果と同じことができ、さらに計算コストが著しく減らせるとしたら、それは飛んでもなくすごい。

A3 (高桑)  ”その効果と同じ” ではありません。スーパーサンプリングは、理論上は、無限にサンプリングを行わない限り、エリアシングをなくすことはできません。MicroPointは、原理的にエリアシングが起こらないので、スーパーサンプリングそのものが必要ありません。

0 Comments

Mon

23

Jul

2012

Q2 マイクロポリゴンと比較した場合はどうなのか?

A2 (飯倉)マイクロポリゴンではダイシング時にテクスチャ座標や法線等の各種パラメータについては考慮されない。あくまでもスクリーンに投影したときにピクセルの 1/4 程度の面積に収まるようにダイシングされるだけである。
テクスチャ座標を考慮せずに分割した場合、分割されたマイクロポリゴンに複数のテクセルが含まれる場合がある。このような事象を正確に取り扱う事はおそらく可能であると思うがその実装は非常に複雑なものとなる。
一方マイクロポイントではテクスチャ座標や法線等の各種のパラメータを考慮してオブジェクト片へとダイシングを行う。テクセルに関して言えば、1つのオブジェクト片には1つのテクセルしか関係しないようダイシングを行う。そのため実装は非常に単純なものとなる。

 マイクロポイントは正規化された占有率と不透明度を用いて高周波成分を低周波成分化するものである。この部分が本質的にマイクロポリゴンとは異なる。
※関連項目:MipMap、アニソトロピックテクスチャフィルタリング、テクスチャサンプリング時におけるフィルタ処理

0 Comments

Mon

23

Jul

2012

Q1 RenderMan と比較した場合はどうなのか?

A1 (飯倉)RenderMan がどのように実装されているのか不明であるため、正確な所は分からないが、公表されている情報 (reyes 関連)を用いて考察するとマイクロポイントの方がより正確な画像を生成する事が可能である。
それは、マイクロポリゴンの持つ問題点と reyes の持つ問題点がマイクロポイントでは生じない為である(マイクロポリゴンの持つ問題点は「Q2. マイクロポリゴンとの比較」を参照の事)。
reyes の持つ問題点は、reyes もスーパーサンプリングを行なっている点にある。解像度の高い HDRI をテクスチャ画像として使用している場合などでは、超高輝度なテクセルをサンプルしそこねる可能性がある。

0 Comments

  ↳ GRALAB blog